ブランディングについて

人間の価値は、何で決まるのだろう? あなたは、どう思う?

人望、抱えている夢、これまでの実績、どのくらい多くの人を動かせるか、どのくらいポジションが高い人とつながっているか。周囲の人の評価…

人によって答えは様々だろうし、数字にできるものもあれば、そうでないものもある。

サラリーマンにとって一番わかりやすいのは、給料の額か、社内の地位だろう。この2つは少なくとも、同じ会社組織の中で比較すれば相関関係があるので、ほとんど似たようなものと言えるかもしれない。

問題は、社内の地位や給与額が、正当にあるいは平等に評価されているか、という点である。

テスト結果の数字だけで単純に比較できる学校での評価と違って、会社での評価には、数値で評価できない要素やら、そもそも同じ基準で比較できないような側面も含まれている。完全な公平性など、そもそも不可能ではある。

ただしそれでも、ある人が他の人に比べて明らかに有利に評価されたり、あるいは逆に不利な扱いを受けているという状況は、あなたも経験したことがあるだろう。

私はこういう状況がいいとか悪いとか言いたいのではない。私が言いたいのは…

自分の成果とか特異分野とかを、きちんと他の人が理解できるようにアピールするスキルというのは、非常に重要だということである。

「山奥にどんなに豪華な店を作っても、誰も客は訪れない」
と言ったような話を、マーケティング分野の人から聞くことがある。

どんなにすぐれた能力や経験・実績を持っていても、それを周囲に知ってもらえなければ、意味がない… 逆に言えば、自分のことをアピールする能力というのは、自己実現を考える上で必要不可欠なのだと思う。

これはよく聞く「引き寄せの法則」にもつながる。自分が得意なこと、したいことをふだんから周知していれば、周囲の人がそれを覚えて、あなたに情報やチャンスをくれるからだ。

ただ難しいのは、自己アピールというのはしばしば、図々しいとか押しつけがましいといった、受け止められ方をする場合があることだ。

イヤミでない程度に自然に、自分の得意分野が何かをアピールし続けるのは、結構難しいし、センスがいる。

企業や個人、製品やサービスなどを印象づけることを、マーケティング的に「ブランディング」と呼んでいて、様々な理論や手法が語られている。

同じように、会社という「マーケット」では、「あなたが何者か」「何屋さんなのか」、あなたという個人を「ブランディング」する能力が必要だと思う。この能力がなければ、自分の強みを周囲に理解してもらって、思いどおりの仕事を呼び込んだり、創りだしたりすることができない。

こうした会社における「個人ブランディング」のやり方のひとつとして、注目度が高い仕事を引き受けたり、あるいは自分でプロジェクトを立ち上げてしまう手がある。

たとえば、部署の主要なミッションに関連した仕事に協力するとか、あるいは社運を賭けた全社プロジェクトに思い切って参加してしまうとかすれば、そのプロジェクト期間は大変だろうが、人事的に評価されるだけでなく、職場での口コミ的にも「あいつはデカい仕事をやってる」みたいな高評価につながるだろう。できれば、その仕事やプロジェクトが、あなたが欲しいと思っている評価に直接つながるような内容だともっとよい。

単なる仕事の規模や会社にとっての重要度だけで選んでしまうと、「仕事ができる」という評価はもらえても、あなたがなりたい「専門家」とは何の関係もない経験やスキルしか手に入らない可能性も高い。

地道で目立たないが、かなり確実で、長期的にみるとジワジワとボディーブローのように効いてくる方法もある。それは… 有言実行で資格を取ることである。

もちろん、手当たり次第に資格をとりまくっても意味はない。また同じ部署の誰もが持っているような資格も価値は低い。あくまで、あなたしか持っていない資格、しかも部署にとって、あるいはあなたが担当する仕事にとって価値があると誰もが考える資格をねらうのである。

社内資格を用意している会社もあるが、当然、業界氷筍とか公的資格の方が取得する価値は高い。

私のようにIT系企業に勤めている人は、比較的業界スタンダードの製品資格が決まっているので、選びやすいと思う。

部署異動の箇所でも書いたが、こうした資格は社内人材募集の際に条件として挙げられることも多い。今の部署でライバルに対する差別化になるだけでなく、将来もし他部署に異動しようとする場合にも大変役に立つ。

ただし、価値が認められる資格であればあるほど、通常、内容は難しく、受験勉強は大変だ。独学では到底合格は難しく、資格取得用に準備された、数十万~百万円単位の高額の受験用の教育コースを受講することになる。

その費用を負担するのは当然、あなたが今いる部署である。だから、きちんとキャリアプランをつくって、資格取得やそのための教育受講を上司に合意してもらっておく必要がある。

毎日確実に積みあがる金利は、ある程度貯まったら、またトルコリラに再投資するとして、10年後にどのくらいの資産になるかをシミュレーションしてみたら…、たまげてしまった。もしトルコで革命が成功して、政権交代などが起こるとか、これから2円以上の大暴落にならないかぎり、32000円がとんでもないことになりそうである。

 

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